CLTパネル工法を考える-2
(R4年4月25日)
CLTパネル工法の現状(その2)
CLTパネル工法の現状(その2)
この内容は、R3年晩秋に高知県での「移動執務室」車内で滞在した時のものです。
この論評では「政治イデオロギー」は挟みません。日進月歩の技術革新の進む我が国の
CLTパネル工法について考えて見ますと、設計段階も含めてまず「現状認識」となる。
R3年10月には「木材利用促進法」の改正があり、公共建築に官公庁発注が促進される。
我が国におけるCLTパネルの材料供給の現状を項目ごとに示す。
【JAS認定工場】
・CLTパネル工法 : 直交集成材のJASに規定
・CLTパネル樹種 : 北海道はカラマツ材が多くトドマツ製造も検討、本州ではスギ材
・日本全国にJAS認定工場は8社 、加工まで一貫生産は5社
・日本全国で製造されるCLTパネルの合計は年間7万m3程度
・CLT製造の新規参入は難しいのが実情(全方向プレスが必要)
・CLT製造に集成材設備では対応不可能、現状では採算が取れない
【納入体制】
・ひき板(ラミナ) の製造 : 乾燥及び切削など
・ひき板(ラミナ) の仕分け : 強軸と弱軸(直交)方向のラミナの仕分けなど
・CLTの製造 : ラミナ及びプライの仕組み及び接着
・成形加工と輸送体制 : 納期は3~4ヶ月
【今後の動向】
・CLT製造の採算の取れる公的支援
・官公庁が積極的にCLTパネルを利用
接合金物については、木住センターの「クロスマーク表示金物」が推奨されている。
CLT普及の拡大に「現状認識」が不可欠となっている。