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北海道の建築を考える 

(R2年8月15日)

北海道の最近の動向 (その1)

北海道の最近の動向(その1)

 

毎回の構造設計技術テーマから、ちょっと一服して「行動的な執務室」のお話です。

過去に「沖縄の建築」について論じました。「琉球諸島」など約60回の往来をさせて

頂き、様々な建築様式を実務者の目線で観察させて頂き感謝いたします。

最近「関西-北海道」の往来が増えており、2020東京五輪の「マラソン競技」が「札幌」に変更された上に新型コロナウイルスの感染拡大で開催日程の調整になりました。

北緯26°台の沖縄本島から北へ約3,200kmの北緯43°台の「北海道」での建築様式など

実務者目線にて感じたものを論じたいと思います。特に、「寒冷地仕様」になります。

北海道は人口約538万人であり、その4割近い約200万人が道庁のある「道央」と

呼ばれる「札幌」に集中しています。「常に意識しているもの」は耐震計算ルートです。

何故なら、「建物規模」により「区分け」が分かりやすく、かつ「構造設計者」の活躍の

シーンを見届けやすいからなのです。過日、所要があり「群馬県前橋市」へ訪れる機会が

ありましたが、「保有水平耐力計算」の必要な構築物がかなり少ない印象を受けました。

「上越・北陸新幹線」は、隣町の「群馬県高崎市」を経由しています。

田中角栄元首相は、「関越」に「風穴」を開けて歴史に残る列島改造の先駆者となりました。

これは、今後の「札幌の都市計画」にも起因する重要なテーマとなりますし、「九州新幹線」

の開通によって「鹿児島→福岡」への人口移動などの論点となり得る参考にもなります。

 若い世代の学生が工学部で「構造専攻」しない・・・これは、文部科学省の「政策転換」

を論じなければ解決の糸口にならず、四国地方の某獣医学部の学園誘導と同じムジナです。

元号が変わると必ずと言ってもよい「歴史に残る出来事」に見舞われます。

「昭和→平成」では、「政権交代」に「大地震など自然災害」の連続でした。

そして今、「平成→令和」では「未知のウィルス禍」です・・・「常に備えよ」の実践です。

この論評では、「政治」に関しては常に「中立」の立場といたします。

 

(R2年8月25日)

北海道の最近の動向 (その2)

北海道の最近の動向(その2)

 

毎回の構造設計技術テーマから、ちょっと一服して「行動的な執務室」のお話です。

過去に「島弧列島」の構築物について論じていました。日本列島約3,200kmの復習です。

以下に、その内容を再掲いたします。

※過去の記事 : 「島弧列島」の構築物 (その2)

「耐える」、「制御する」、「免れる」を少し深く考えて見ますと、外力と内力の釣合と

いう「基本」に辿り着くはずです。古代ローマの先人達の英知を持っても解決策は見い

だせないのは、「地球」という存在は「万有引力」に支配されているからなのです。

「人類の生命維持」に必要な「衣・食・住」の三要素では生活する気象条件に左右されて外乱から身を守るのに身近な物を代用しています。赤道に近い場所・回帰線近辺・四季の確認出来る温暖地・雪や氷結と隣り合わせの極地など「衣・食・住」の三要素の確保にも

地域格差が相当以上あります。我が国でも「島弧」としての列島の長さは、北から南まで約3200kmもあり緯度も20度程度の違いにより「構築方法」の変化となって「住」の要素が理解出来ますので、緯度的な論証をして見ます。

北緯20度台あたりでは「メーソンリー形式」として組積造をRC造との補強によって

プリズム強度に依存した「構造物」が圧倒的に多くなります。

地震の過去の記録から見た地域係数Zと関連し、また「蒸暑」とか「台風」などの気象

条件や「建築材料」としての現地調達性の優位から選択されるのでしょう。

北緯30度台あたりでは少し構造形態が変化しております。これは、「建築経済コスト」や「自然現象」の低確率の突発性をも考慮しながら自重の軽い「軽量構築物」に、「損傷限界」に耐えられる程度の設計思想が概念的である。

ただ、昨今の「極めて稀な荷重・外力」の襲来に「想定外」との言葉で済むものではない・・・国民の生命・財産を守る為にも法規制となっています。

この中でも北緯35度付近は、日本列島の心臓部の機能的都市部が集積している。

それだけに、たびたび国家的なビジョンの中に「予備防災」や「都市機能維持」に力点が置かれ、国家的啓発が行われるのです。

この緯度ゾーンでは、「耐震」「制震」「免震」の各形式構築物が多く見られるのが特徴です。

北緯40度台あたりでは、人々の生産活動に年間1/3程度の制約として「寒冷」「暴風雪」

「凍結」など自然現象の厳しさから、「比重の大きい建築材料」を選択する傾向となります。

「温度制御機能」から構築物には「熱伝導率」を考慮したり、「断熱対策」に真剣な取組み

と同時に、「重量構築物」として「耐震」の基本から逸脱出来なくなるのです。

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(R2年9月05日)

北海道の最近の動向 (その3)

北海道の最近の動向(その3)

 

毎回の構造設計技術テーマから、ちょっと一服して「行動的な執務室」のお話です。

過去に「寒冷地仕様」について論じていました。日本列島約3,200kmの復習です。

以下に、その内容を再掲いたします。

※過去の記事 : 沖縄県でのセミナー思い出 (その2)

引き続き、そのセミナー内容です。サブテーマはひび割れ発生のメカニズム(基本編)

 

「コンクリート」は耐久性に優れ、かつ人工的な岩石と呼ばれる。この材料は丈夫で

長い期間性能を維持し、かつ安価ですが大きな欠点もあります。

それは「引張の抵抗力」に対して小さいメカニズムにある。逆に「曲げ能力」が小さく

引張応力を鉄筋などの鋼材に負担させて、「圧縮応力」をコンクリートに負担する。

梁部材に生じる「ひび割れの概念」を「単純ばり」で見ると、中央の下部に「応力線と

直交方向」に劣化因子である「ひび割れ」を理解出来ます。我が国のように地震多発の

場合、建築物では壁量や柱量の多寡(たか)による「強度指向型」の傾向が多くなりますが

社会資本のひとつでもある「鉄道高架橋の中間梁」などの「靱性指向型」の剛接フレームには「過大な地震力の作用」によって斜め(ハの字型)せん断ひび割れが報告されている。

鉄筋コンクリートの「せん断破壊」は、地震時の吸収エネルギーが小さく、靱性に乏しく一気に「破壊」とつながるので、近年の設計においてはこの破壊をせず、「曲げ破壊」する

ように設計段階から考慮しています。

「ひび割れ」の発生要因を「初期」である「施工の過程時」としてリストアップします。

≺材料品質≻として、

・セメント、骨材、混和材、混和剤、使用水 → 品質管理と確認や配合計画

≺工業化による製造≻として、

・凝結遅延、未固化、計量や練り混ぜ過不足、運搬時間 → 品質管理と経過時間の確認

≺現場打設≻として、

・打込みと締固め、振動、収縮と沈下の養生や仕上げ → 施工計画と管理の再確認

≺打設の直後≻として、

・型枠の脱存、凍結や温度応力、収縮と不同沈下 → 強度発現の確認、湿潤や保湿養生

 

上記では、材料選定や配合計画等による事前に「ひび割れ対応」を検討することになる。

これらについて次に起因内容を順追って解説します。

寒冷地におけるコンクリート工事に関して、北海道立総合研究機構北方総合研究所に勤務されている「谷口円」先生は、RC造の躯体に用いる「普通ポルトランドセメント」の寒中

工事を可能とする強度予測手法の高度化では東京都市大学とも交流があり室蘭工業大学の学位論文では「各種セメントを用いたコンクリート強度増進性状に及ぼす温度・時間影響に関する研究」をされて、少し専門的な事ですが、従来のロジスティック曲線よりも初期強度の適合性が高く曲線変化の時間的対象性のある「ゴンペルツ曲線」が強度増進の成長曲線として適するなど、氷点下を含む温度範囲での強度増進予測を可能にされています。

 

(R2年9月15日)

北海道の最近の動向 (その4)

北海道の最近の動向(その4)

 

毎回の構造設計技術テーマから、ちょっと一服して「行動的な執務室」のお話です。

過去の内容を再掲について論じていましたが、日本列島約3,200kmの最も北端である

「北海道大学」や「室蘭工業大学」の先輩諸氏の論文作成には「身をもっての実践」が

必要であり、その業績に感謝以外ありません。

「北海道」と言っても、距離的な感覚は「MAPと連動」させて見るとそのスケールに

驚愕いたします・・・本土から「新千歳空港」で「北の大地」入りが圧倒的に多い。

問題は、「主要都市」である「旭川市」とか「帯広市」などの移動手段になります。

企業戦士としては、「時は金なり」なので「空路」ですが「札幌の郊外」にある「札幌

丘珠空港」は滑走路が1,500m×45mの陸自・共用なのです。

この空港に就航している民間航空会社の道内の航路線もかなり限定されます。

過日、「釧路→札幌」の移動があり、途中に「帯広」の立ち寄りから「定期運行バス」の

利用となり、約6時間を費やしました・・・ただただ「遠い」が実感しかありません。

本土では、地方都市への移動に「コミューターヘリ」の活用もありましたので、人口に

より地方格差をまざまざと見せつけられた感がぬぐえません。今回の新型コロナウイルス感染拡大禍では「首都機能の分散化」など議論も期待されることも必要です。

「地方創生」には「一票の格差対象選出区」に私の故郷も該当しており、格差是正を切望する立場では「共感」します。どの地域であっても主権在民であるべきです。

いつも思う事は、「寒中コンクリート」を論じなければならない「寒冷地」である事です。

また、道条例には「凍結深度」の規定により「基礎地業」に費用がかさむのも事実です。

毎回札幌での定宿は、「すすきの」にある「大規模なカプセルホテル」です。

気温が本土に比較して5~10℃程度低いので、「温泉施設」のある

宿泊となります。「帯広市」では、氷点下23℃を体験しましたので尚更です。

 

 

(R2年9月25日)

北海道の最近の動向 (その5)

北海道の最近の動向(その5)

 

毎回の構造設計技術テーマから、ちょっと一服して「行動的な執務室」のお話です。

過日、素朴な疑問と思えるご相談がありました。それは、本州に住む者には「唖然」と

する内容でした。

「北海道」では「どうして人件費が安いのか ?」・・・疑問に「えぇ」となりました。

全国各地の移動に日本列島南北3,200kmの中においては、その経済圏のローカル性に疑問符として浮かび上がるものです。

よくよく考えたら「島嶼」と呼ばれる「離島」への「送料」も「北海道」と同じく「別枠の扱い」となっています。庶民の移動に「鉄道」は人口の多い地域には「私鉄」が立脚出来るが、過疎地では「国有化」に近い「財政支援」でもない限り「切り捨て」です。

今回のコロナウイルス禍で、大都市圏の感染拡大から「人口密度の均衡化」も政策転換に取り込む政党も出てくるかと期待はしますが、いつまでたっても「一票の格差」が是正されません。

「北海道」と言っても、距離的な感覚は「MAPと連動」させて見るとそのスケールに

驚愕いたします・・・本土から「新千歳空港」で「北の大地」入りが圧倒的に多い。

問題は、「道庁のある札幌市」でさえ「真冬の仕事」は「除雪等の公共事業」に頼るなどの「自立経済活動」の確立が出来ていない。郊外へ出れば「第一次産業」が圧倒的に多い。

自然の厳しい洗礼に「生きる方策」として、先住民は「英知」を結集して「開拓」に道を

求め「地域振興」として成り立たせるよう全霊を注がれたのでしょう。

社会資本である「交通体系」が飛躍的に発展しながら「産業の次数」の高度化が「情報」と伴って進むと、中央集権から「振興局」なる地方組織に「自立経済」を促す事を目的に

「補助金」の交付となります。そこに、「政治的要因」が絡むので「振興予算」が「ひも付き」と呼ばれる「活性化の偏り」になり、「地方格差」が激しくなってしまうのです。

結果として、「本州」と「振興局のある地方」で歴然とした「人件費の格差」となって

素朴な疑問が「常態化」してしまう。だから、「本土・本州」から「振興局の存在」が原因と言っても「?」となり、「グローバル化社会」に追随が弊害のように思えるのでしょう。

「雪」ひとつとっても、「建築」に「役立つ応用」に結び付ける発想をする。

例えば、「マンゴー」を「南国」が出荷出来る時期は限定されているなら「克雪」として

「温度差」利用の自然エネルギー活用で「雪倉庫」から「真冬にマンゴーを出荷」する

ノウハウ・高付加技術を「第六次産業」に見出した例もTVが報じた事もあります。

ならば、「克服建築物」に活路を見出すのも「自立経済」への羅針盤となるはずです。

 

 

(R2年10月05日)

北海道の最近の動向 (その6)

北海道の最近の動向(その6)

 

毎回の構造設計技術テーマから、ちょっと一服して「行動的な執務室」のお話です。

前回は「北海道」では「どうして人件費が安いのか ?」・・・疑問をテーマでした。

全国各地の移動に日本列島南北3,200kmの中においては、その経済圏のローカル性に疑問符として浮かび上がるものですが、興味深い「ご相談」を「沖縄」から受けました。

サンゴ礁の隆起によって陸地となった「沖縄本島」において「サトウキビ」の栽培が盛んになると、「JAおきなわ」など「大樹」に寄り添う形で「農業用建物」に対する構築方法のあり方に知恵を貸して欲しいとの事でした。そのご相談は、「沖縄の大手企業」です。

グループ企業を10社以上抱えており「活路」を見出す方策の一つであったと思います。

「北海道」でも同じです。「JA北海道」の「大樹」なる組織もあります。

陸海空の「輸送手段」の中、「北海道」は幸いにも「四方が海」に囲まれています。

海路輸送では「苫小牧港」の広大な「陸揚げヤード」の立地は有効な「切り札」となるはずです。「農業用建築物」にこだわらず、「道内」での生産・資材の流通に活路はあります。

要するに、「システム構築」の問題です。「偏差値」に左右されず、「着眼点」を変えて物事の推移を見極める「活性化ノウハウ」に気付けば、「次数の高い産業」が自然発生します。

そこを、「産官学」の援護を積極的に取り組む仕組みがあれば尚更「結果」が出ます。

今回のコロナウイルス禍で、若い「北海道知事」は「夕張市再生」にも立ち向かい、

北海道の先陣として「中央官庁」にも一目されています。

若い世代の活躍に多いに期待して政策転換に取り込む政党も出てくるかと期待はします。

社会資本である「交通体系」が飛躍的に発展しながら「産業の次数」の高度化が「情報」と伴って進み、中央集権から「振興局」なる地方組織廃止へ「自立経済」が確立出来れば

米軍基地の問題は、「北海道」にはないのですから、沖縄の「開発局」との違いにも自ずと中央集権制度も大きな「ターニングポイント」と目覚めるスタートとなるはずです。

まずは、「社会の意識変化」の「風」を興すような推移を期待します。