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学び(連載)

CLTパネル工法を考える-4

(R4年5月15日)

CLTパネル工法の現状(その4)

CLTパネル工法の現状(その4)

この内容は、R3年晩秋に高知県での「移動執務室」車内で滞在した時のものです。

この論評では「政治イデオロギー」は挟みません。日進月歩の技術革新の進む我が国の

CLTパネル工法について考えて見ますと、設計段階も含めてまず「現状認識」となる。

その設計段階における状況は以下のとおりであり、実務者の奮起が促される。

【設計実務者】

・通常の建築確認 : 建築可能となってまだ数年

・CLTパネル工法使用の設計者 : 実務者が少ない

・CLTの実務経験がない設計者が多い

【法整備の周知期間】

・CLTに関する告示の施行と周知徹底

【告示の対応】

・告示における樹種の追加 : 基準強度はスギに相当する強度等級

・平成30年にヒノキ、カラマツ、トドマツ材のCLTパネルの基準強度を告示の追加

【現在の立ち位置】

・CLTを用いた建築物の設計や施工が出来る設計者を増やす段階、初期段階である。

実務者に様々な規制がかかり、「やる気」のない一級建築士にならない事を切望します。

CLT普及の拡大に「現状認識」が不可欠となっている。

 

 

CLTパネル工法を考える-3

(R4年5月05日)

CLTパネル工法の現状(その3)

CLTパネル工法の現状(その3)

この内容は、R3年晩秋に高知県での「移動執務室」車内で滞在した時のものです。

この論評では「政治イデオロギー」は挟みません。日進月歩の技術革新の進む我が国の

CLTパネル工法について考えて見ますと、設計段階も含めてまず「現状認識」となる。

R3年10月には「木材利用促進法」の改正があり、公共建築に官公庁発注が促進される。

我が国の国産材の利用を促す背景には、政治要素が多分にあり「森林組合」など結社の

自由に基づき公金活用の陳情合戦が今にあるが、やはり長期的に利用減少となっている。

構造別の着工建築物のうち、非住宅に関し低層非住宅建築は鉄骨造(S造)が圧倒的多数と

なっており、改善方向を見出すには「コストバランス」に着目せざるを得なくなる。

いつもなら、「未確定」であっても「ルーチンワーク」に着手ですが、見送りする理由と

なるコスト比較を論じます。比較条件として以下の項目を列挙します。

・庁舎規模 : 延べ面積300 m2

・比較対象 : 木造軸組構法 vs. CLTパネル工法

・木造軸組構法平屋建ての耐力壁、屋根をCLTパネルに置き換える

・CLTパネル使用量は100m3

・CLT造の内装は素地表し

・CLT造と軸組構法の断熱仕様は同等

・設備工事に関してコスト差は無い

結果の概要は

・比較差の最大項目は「躯体費」: 木造軸組構法100 vs.  CLTパネル工法317

・内装は素地表しにより大きくコストカット

・直接工事費 : 木造軸組構法100 vs.  CLTパネル工法118

CLT価格の安定化、特性の最大限活用により在来工法との競合も可能性がある。

CLT先進国では、CLTパネル価格は7~8万円/ m3である。

CLT普及の拡大に「現状認識」が不可欠となっている。

 

 

CLTパネル工法を考える-2

(R4年4月25日)

CLTパネル工法の現状(その2)

CLTパネル工法の現状(その2)

この内容は、R3年晩秋に高知県での「移動執務室」車内で滞在した時のものです。

この論評では「政治イデオロギー」は挟みません。日進月歩の技術革新の進む我が国の

CLTパネル工法について考えて見ますと、設計段階も含めてまず「現状認識」となる。

R3年10月には「木材利用促進法」の改正があり、公共建築に官公庁発注が促進される。

我が国におけるCLTパネルの材料供給の現状を項目ごとに示す。

【JAS認定工場】

・CLTパネル工法 : 直交集成材のJASに規定

・CLTパネル樹種 : 北海道はカラマツ材が多くトドマツ製造も検討、本州ではスギ材

・日本全国にJAS認定工場は8社 、加工まで一貫生産は5社

・日本全国で製造されるCLTパネルの合計は年間7万m3程度

・CLT製造の新規参入は難しいのが実情(全方向プレスが必要)

・CLT製造に集成材設備では対応不可能、現状では採算が取れない

【納入体制】

・ひき板(ラミナ) の製造 : 乾燥及び切削など

・ひき板(ラミナ) の仕分け : 強軸と弱軸(直交)方向のラミナの仕分けなど

・CLTの製造 : ラミナ及びプライの仕組み及び接着

・成形加工と輸送体制 : 納期は3~4ヶ月

【今後の動向】

・CLT製造の採算の取れる公的支援

・官公庁が積極的にCLTパネルを利用

接合金物については、木住センターの「クロスマーク表示金物」が推奨されている。

CLT普及の拡大に「現状認識」が不可欠となっている。

 

 

 

 

 

 

CLTパネル工法を考える-1

(R4年4月15日)

CLTパネル工法の現状 (その1)

CLTパネル工法の現状(その1)

この内容は、R3年晩秋に高知県での「移動執務室」車内で滞在した時のものです。

この論評では「政治イデオロギー」は挟みません。日進月歩の技術革新の進む我が国の

CLTパネル工法について考えて見ますと、設計段階も含めてまず「現状認識」となる。

R3年10月には「木材利用促進法」の改正があり、公共建築に官公庁発注が促進される。

我が国の国土面積は約3,780ha(外務省資料)に対して、森林面積は約2,500ha(林野庁資料)となっており約66 %が森林である。国産木材供給量は、住宅着工数の減少や木材輸入の

全面自由化等により長期的に減少となっている。

上記の「社会環境」から、住宅だけに限定せず多用途に「森林資源」の活用が期待される。

過日、とある方から「史跡上屋」を大断面木造建築物として公共建築の発注が見込まれており構造支援の打診でした。しかし、大スパンの覆い屋根架構に「文化庁」の税金使用

となり会計検査院の監査も付き、技術事務量も多く最後には「集成材業者」に翻弄される。

 いつもなら、「未確定」であっても「ルーチンワーク」に着手ですが、見送りました。

結論から言うと、企業論理優先となり「利潤」が伴わないプロジェクトには敬遠です。

これは、主として論じる「CLTパネル工法」も現状認識から見て同類である。

「木材利用促進法」の改正により推進・旗振りされても設計段階も含めて、様々な問題

提起をして見ると、改善方向も利用促進の弊害になるものに気が付くはずである。

教育事業を全国各地に展開しており、大断面木造建築物のルーツは「北海道」にある。

たまたま、北海道開発技術研究発表会論文を垣間見ながら網走・旭川開発建設部の考察に

私見も含めて論評して参ります。土井 雄也・田中 翔大の両氏に敬意を表します。

 

 

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