構造支援・構造設計塾のハシテック

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学び(連載)

構造を知る学び-4

(R3年7月15日)

しっかり「構造を知る」ために(その4)

しっかり「構造を知る」ために(その4)

建築主の貴重なお金で「構築」する「建築物」は自然現象に立ち向かい「破壊」しては絶対に困ります。部材が「降伏する」までは「変形が元に戻る」の大前提の基に全ては

部材を「1本の線」に「置換」しています。この「線材」は「断面1次モーメント」の

位置であり、この材軸に「力」が流れます。「力」が流れると「ストレス」が発生します。

この「ストレス」が「応力」であり、その度合いを「応力度」といい「断面積当り」で

表現されています。この「応力度」が法律(告示)の「使用材料別」に定められた「許容

応力度」以内である事を確かめるのが、一次設計の「構造計算」なのです。

二次設計では、「構造解析」と呼ばれ単純な「四則演算」では通用いたしません。

判断の物差しである「構造クライテリア」が「崩壊形」となり「変形の把握」が必修です。

「構築物」に対して「部材強度」「部材耐力」を「降伏後」に着目して「塑性域の挙動」を

テーマに内容も高度化して参ります。使用するサフィックスなどに注意も必要です。

少し、「物理学」的なものや「英語」「ギリシャ文字」に慣れて頂く必要があります。

この学びは、登山でいえば「ベースキャンプ」から「アタック」登山の内容です。

世界には高い山が沢山あり「山があるから登る」人間のあくなき追求と同様です。

「降伏」した部材は、「断面の最外縁」が「降伏応力度」に達した状態であり全断面が

塑性化(降伏)した場合とは異なります。「回転を自由に許す」ので荷重も漸増分します。

しかし、「全塑性状態」となると「荷重は一定」で「変形のみ」漸増し、終局を迎えます。

やがて「崩壊メカニズム状態」を迎え、「構造特性係数=DS値」を告示が決めています。

「必要保有水平耐力=Qun」が求まれば、これを「保有水平耐力=Qu」が上回る確認です。

 このような塑性設計は、「難易度」が高く「適合性判定」対象となります。

しっかり「構造を知る」ために

一次設計の上に君臨する「もっと上」を制覇する努力を忘れてはなりません。

部材に力が流れ、接合部の「節点」で釣合い条件を維持するために「応力の配分」が

され、平衡を保つと「構築物は静止」します。そこで、力の流れがスムーズでなくなる

原因(RC造ならひび割れ、S造なら座屈など)があるとその部位から「耐力の低下」に

結び付く「脆い破壊=脆性破壊」になり付着もままならず「割り裂ける破壊=付着割裂破壊」

へ進行性破壊になるのです。「人間」は「痛い」「熱がある」と言って状態を表現しますが

建築物は、「ひび割れ、座屈」などを見せ付けて「苦しいぞ」と言っているのです。

その苦しさの内容を「実務者」は診断出来なければ「社会」は評価いたしません。

大変、この道は「険しい、苦しい道」であるはずです。

これを突破する為には「コツコツ地道な努力」以外ありません。

 

構造を知る学び-3

(R3年7月05日)

学びを阻害するものは「何か」を考える(その3)

学びの阻害するものは「何か」を考える(その3)

滋賀県高島市在住の「貴瀬 勝さま」とは、過去に「構造設計1級建築士受験対策」

においてお出会いしました。彼は、学芸出版社から一冊の本を出されています。

題名は、構造計画ここがまちがうで「構造計画の重要性」から「勘所」や「応用」に

つきやさしく分かりやすく述べられています。

この本により、当方なりに「関東地区」にアレンジして要約しますと

 

・構造計画の重要性→「強度指向」か「靱性指向」

・力の流れをなめらかに→「意匠計画」と「構造計画」は一体

・変形の検討も忘れずに→告示593の条文の再認識(変形の把握)

・施工性も配慮して→常に「納まり」を意識

・意匠や設備にも好奇心を持とう→構造計算は「意匠」と「設備」の荷重が必修

・柱・梁の配置を合理的に→不自然な形の建物は弱い

・耐震壁やブレースは釣合いのよい配置を→剛床仮定と剛心・重心への加速度作用

・柱のせん断破壊は命とり→極短柱は「せん断破壊」で凶器

・水平震度の低減で設計した建物は安全か→地域係数(期待値)を信用しない

・基規準は覚えた頃にコロコロ変わる→「望ましい」に振り回されるな(工学的判断)

・構造材料の選定は適切か→地産地消と「八丈島など離島」地区での臨機応変な対応

・基礎工法の選定は適切か→地盤種別(第1種~第3種)と「沖積層」での建物支持

・仕上げ材は躯体の変形に追随するか→告示593の条文の再認識(変形の把握)

・固定条件の仮定は適切か、接合部は安全か→「固定度」の認識とKBS、接合部体積とFc

・振動・衝撃・温度応力など、特殊な応力の発生はないか→「励起振動」等の安全率

・面外座屈・局部座屈・局部応力に対して安全か→「圧縮座屈」、「局部座屈と横補剛」

・EXPJの取り方→不整形の絶縁、変形の把握と隣棟間隔

・増築予定、将来改修となる可能性→棟別増築の推進、変形の把握と水平力の流れ

・既存不適格との接合部→「応力を伝達させない」処理

 

以上、一部重複・割愛があります。一冊の本を出版する時の煩雑さは想像を絶します。

学ぶ上で、「阻害するもの」は「気力の持続」以外に見つかりません。

やると決めてこの分野に居る限り、「クライアント」の無理難題を適切に専門職として

対応するには、「幾多の経験」と「基規準の文献の読破」をコツコツ積み上げましょう。

 

 

 

構造を知る学び-2

(R3年6月25日)

世の中の設計に多い悩み(その2)

世の中の設計行為に多い悩み(その2)

世にいう「耐震偽装事件」のあと、「構造支援のハシテック」として10年以上の滅私

奉公で見たものは・・・。

意匠実務者にとって、多種多様な建物の『設計行為』について共に考えて見ましょう。

毎日の実務の中で「クライアント」からのご要望に対して、悩みは「柱の配置」でしょう。

また、「確認申請」に際して・・・いかにして「ルート1の範囲」に納めるかに気を使い

すぎて「初期の構想」から収束する気配すら見失うことが多いと思います。

では、「何故このような連鎖」になるのか真剣に自分に問いかけて見ましょう。

そこには必ず、平成19年6月の「建築基準法の改正」に辿り着きます。一人の元建築士の「耐震偽装」から「意匠設計」を主だって従事している方の「構造」に対する無知が今迄以上にあぶりだされている現状を再認識して頂きたいのです。

日本の政治・経済の中心地である「首都=東京」は、様々な人々の欲望を満たす為に、多種多様な「構造物」を要求されます。高さ634mの「スカイツリー」が象徴的存在です。

建築材料(法第37条に規定も含む)を採用するのに、自然現象のすさまじさには「重量」のある「RC造」が卓越するのが現実であり、瞬間最大風速も60m/s以上となれば「軽い構築物」は簡単に被害を受けてしまいます。だからこそ、自然現象の克服にあるのです。

そこでただ単に、「RC造」としての「構造計画」でも構造が分かれば「素晴らしいデザイン」となり、その表現と説明能力もあれば「デザインは構造と共に」となるはずです。

構造もわかる「意匠デザイナー」を是非目指して頂き、「構造」も「デザイン」の一部で

ある再認識をもって欲しいのです。

「建築士の国家試験」では、全ての構造形式を満遍なく理解したりその実践を経験しないと毎年「不合格」の不運となってしまいます。

事の根幹は「何か」が置き去りにされてしまっています。折角、多種多様な「構築物」の存在する「関東地区」においては「建築探偵」でも構いません。自発的に行動されて

「全ての構造形式」の技術的研鑚に役立つものが街中にあふれかえっているのですから・・・。

「建築」の学びも「構造を知る」が分かれば「難易」なのものではありません。

意匠デザイナーの方に理解して頂きたい構造の知識こそ、受験対策も含めて今必要な

「学び」と考えます。

ここで「建築」における「意匠と構造の実務のスキルアップ」をデザイナーに役立つ理解として解説して「実務者としての対応」を論じて参ります。

 

 

 

 

 

 

構造を知る学び-1

(R3年6月15日)

寺子屋教室の実践 (その1)

寺子屋教室の実践(その1)

 前回の「初心にかえる学び」の執筆作業中にも、どうしてこんなご質問を今さら・・・と感じたり、また業務に「追い込まれて」レスキューの駆け込み案件が多いです。

お陰様で、無料リモートセミナーも大変ご好評にて終了させて頂きました。

私は、「去る者は追わず来る者は拒まず」のポリシーを基本にしています。

未確定要素の多いご相談でも「ルーティンワーク」を欠かしません。「変人」なのかな。

「構造のご支援」として全国各地で体験してきたものや、新規に取り組み中の「初心者向け勉強会(寺子屋教室)」から見えてきたものを「構造を知る学び」として、再度少し掘り下げて論評しますので前回の記事と重複もあります。

実務に、「意匠」しか行わないとか特定分野のみ関わっていると、「構造が絡む」局面では

何らかの技術基準の解説書が必要となりますが、ここで出てくる文献が「2020年版黄色本」であり、全798ページにも及ぶ分厚いもので、初めて見た方は内容の多さや中身の記述に唖然として閉口です。これを、隅から隅まで一行一句読み通し、熟読せよとは過酷です。

しかしながら、正式には、「2020年版 建築構造関係技術基準解説書」となっており、

実務者には「ボロボロ」になるまで「手あか」が付くほど劣化する事を切望いたします。

ただ、実務経験の少ない「初心者」や「意匠しか関わらない一級建築士」には大変な学びの「壁」となっているのです。だからこそ、当方は「滅私奉公」と揶揄されようとも、真摯に取り組むことが「ライフワーク」として頑張れるのです。

私の郷里は、大阪から鉄路3時間・多雪区域のど真ん中で、冬型の気圧配置になると、瀬戸内海側の「お日様」を受けた「革靴でも歩ける都会」に否応なく憧れました。

晩年の「活動」、誰も取り組まない「ご支援」に全力投球して「距離の壁」で苦しんだ自身の「苦しみ」を避けて、逆に当方からの「出前教室」に取り組む事にいたしました。

R3年の取り組みは、コロナの影響で「鹿児島市」は見送りましたが、「金沢市」「帯広市」「広島市」と開催させて頂きました。リモート対応に移行より「寺子屋教室」も終了です。

どの地方でも「日常業務」に追われ、「官庁業務」もある中でも沢山のご参加に感謝です。

新建築士制度における「構造設計一級建築士」の講習制度や「付与資格のあり方」も

いずれ、議論の対象となるはずです。コロナウィルスの拡大状況によっては大きな社会

変革も考えられますし、「中央集権化」の弊害も取りざたされ、「デジタル化」の世間の

推移動向から、「政策のあり方」にも言及されてくる事を期待いたします。

 

 

 

寺子屋教室-6

R2年8月05日)

モバイルオフィス (その6)

モバイルオフィス(その6)

思えば、構造支援を始めて40数年となり、「教育事業」も10年近くなりました。

還暦も通り過ぎ、「健康管理」に留意しながら「全国各地」の後進の育成にお役に立つ

ことに毎日を過ごしております。

私の大好きな言葉、「学びに終着駅なし」・・・いつも心に秘めています。

地位や名誉などには無欲です。元気で人生のライフワークを邁進したいだけです。

今年(R2年)3月から運用開始したのが「モバイルオフィス (Mobile Office)」です。

モバイルオフィスとは、外出先や自宅など、オフィス以外の場所でも、モバイル機器や

ネットワーク技術を駆使してオフィスに近い環境を実現すること。・・・場所を選ばず

オフィス環境を得ることで、働き方の幅が広がることになるのです。

まさに、「ワーケーション」の実践となっています。

そのために「ステーションワゴン」に自宅の執務室と同じAC電源環境を整えたのです。

ソロ移動時には「昇降テーブル」を車内に配置し自由高さ調整の「執務机」です。

当然、「少し大きい複合機」も搭載し、「ADFスキャン・コピー」も可能にしています。

全国移動時の「通販」にも対応可能なように常に「車両に在庫」をご用意しております。

快適化のため、「実践」→「改善」をしばらく繰り返す予定です。

誰も取り組まない「試み」に常にチャレンジするのが「ライフワーク」となっています。

そして、いよいよ2021年には定期勉強会以外に本格的に「寺子屋教室」を各地方都市の

公共施設等をお借りして、「手取足取りの構造計算の手ほどき」にチャレンジいたします。

早春の寒い時は「南の温暖な地方」、夏の暑い時は「北海道に長期滞在施設」の利用です。

地方都市での「学び」に重要なのは「構造の理解が大切である」ことです。きっかけは

何でも構いません。「知らなかった」部分に目覚め、補強していく事の大切さです。

全国各地の「構造を見直す」ことに目覚めている方があることに感謝しています。

だからこそ「構造のわかる1級建築士」の見つめ直しをテーマに論評しているのです。

「学びに終着駅なし」です。ともにがんばりましょう。

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